
稲の自然栽培レポ
オクオカで、「稲の多年草化栽培」はじめます! ~代掻き&防護柵設置 編~
みなさん、稲が多年草化することをご存知ですか?
一般的に行われている稲作では毎年田植えを行いますが、
多年草化栽培では、前の年に植えた稲をそのまま植えっぱなしにし、
冬の間も水を入れておくことで冬の寒さを乗り越えて4月に再生し、
秋にはまた見事に稲が実ります。
田植えはせず、
草取りもせず、
肥料もやらず、
やることは水が入っているかを確認することだけ。
そして、穂が垂れたら収穫する。
そんな、「100%自然に任せっきりの米作り」です。
この栽培方法は、神奈川県相模原市で有機農業をされている小川誠さんが発表され、徐々にその輪が広がっています。
我々もりまちが目指す取り組みのひとつに、自然循環で成り立つ地域の形成があります。
その中で、この地域で自然栽培による作物の栽培が出来るような仕組み作りや、実験を行っていきます。
その第一歩として始めたのが、稲の多年草化栽培の実験田です。
農薬や化学肥料を使わず、一年中水をいれっぱなしにすることで、生物多様性のある生き物がいっぱいの田んぼになり、田んぼが自然環境の一部として機能します。
まずは、この地域の方に「稲の多年草化栽培」のことを知っていただきたいと、神奈川県から小川さんにお越しいただき、講習会を開催しました。
まずは田植え前に土を耕して田起こしをし、水を張って代掻きを行います。
通常の田植えもそうですが、多年草化栽培では特に、この時にいかに土の表面を平らにできるかがポイントで、今後の作業効率に大きく関わってきます。
代掻きをして4、5日経ち、土が落ち着いたら田植えを行います。
と、その前に・・・!
もはや日本全国の山間部や中山間地で問題となっている、動物対策を行う必要があります。
田植えしたての田んぼは、稲を狙ってシカがやって来ます。
稲が実るとおサルさんも。イノシシなんかも定番です。
ということで、もりまち実験田も鉄格子の柵を設置しました!
さて、事前準備が出来たら、次はいよいよ田植えです!